日本各地、潮干狩りシーズン真っ只中だと言うのに、そんな人々の楽しみを奪うようなとんでもない悪者が登場してきたようです。それが「貝毒」。
「貝毒」という字面だけでも、すごい悪者のイメージですが、これを体の中に入れるととんでもないことになるのだとか。
いったいどんな症状が出てくるのでしょうか?
2018年の発生状況をまとめてみました。
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貝毒の症状とは?
「貝毒」は、主にカキやホタテガイ、アサリなどの二枚貝が毒素を持ったプランクトンを食べ、その毒が貝の体にたまり、それを食べた人間が中毒症状を起こすことを言います。
貝毒にはいくつかの種類がありますが、日本で見られる貝毒は2つ。
一つは麻痺性貝毒。もう一つは下痢性貝毒です。
今回、徳島県を中心に問題となっているのは「麻痺性貝毒」の方。
どんな症状が出るかと言うと、貝を食べて10~30分ほどで唇や舌、顔面がしびれ、手足が熱を持った感じになり、症状が重くなれば、歩いたり呼吸することも難しくなります。最悪の場合は、命を奪われるケースもあるのだとか。
私達の常識では、加熱して食べれば大丈夫なのでは?と思いがちですが、加熱しても毒はなくならないのも特徴の一つ。
実にこわいですね。
2018年の発生状況と原因は?
今回、大きな被害が報告されている徳島県では、毎年のように麻痺性貝毒は検出されていたものの、2016、2017年は県の沿岸でそれぞれ一箇所ずつしか検出されていませんでした。
それが2018年になり、3月にこの貝毒が検出されてからは、鳴門市のウチノ海と海部郡以外の沿岸が全部、二枚貝の出荷規制を受けています。
となると、心配なのは、徳島県の対岸の和歌山や大阪、兵庫。
和歌山県では、5月1日現在、貝毒が発生していることが県のホームページで知らされています。3月下旬が大きく基準値を上回っていたのに対し、現在は基準値以下におさまっているようですが、解除レベルまではあと少しのようです。
大阪府でも同様に、アサリやアカガイ、トリガイから貝毒が検出され、まだ貝毒発生中となっています。
兵庫県でも、やはり瀬戸内海に面する姫路市や相生市、赤穂市などでとれたアサリやマガキから貝毒が検出されています。
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原因は!?注意喚起の情報には気をつけて
一部の毒をもったプランクトンを食べることで、「毒」と化してしまう貝。
このプランクトン由来の毒が原因ですので、そのプランクトンが海からなくなれば毒も消えるわけです。
ふぐの毒にも似ていて、食べてすぐに症状を引き起こす急性のものですから、最悪の場合数時間で命を落とすこともあると言います。
現在は、沿岸のあちらこちらに注意喚起の看板が立っているようですが、あまりこの手の看板を見ない人もいるようですので、ぜひとも注意してもらいたいものです。
ただでさえ、今年はアサリが少なく、潮干狩りができる場所自体が少なくなって来ていますので、ついつい良さそうな場所があれば手を出したくなりそうですが…。
楽しみ優先で命を落としてもしょうがないので、ぜひくれぐれも気をつけてくださいね。
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