新宿・歌舞伎町のホスト街で、異彩を放つ男性がいます。
それは、手塚マキさん。
はっきり言って、超イイ男です!!
ルックスはもちろんですが、その考え方や人と関わる姿勢がすばらしいんです。
進学校である川越高校から名門大学に進むも、中退。
手塚さんが選んだのは、歌舞伎町でのホストの道でした。
頭で考えるほど簡単ではなかったホストの世界で、強く、でもしなやかに生き抜いてきた感のある手塚さん。
ホストが社会的に関わる道を模索し続ける姿勢を見ると、生き抜くことの困難な世界で、今日もトップを走り続ける理由がわかってきます。
今回は、そんな手塚マキさんに迫ってみます。
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手塚マキは川越高校から大学進学も中退
手塚マキさん。
これはもちろん源氏名ですが、本名は明らかにされていません。
「マキ」と名乗る前は「真輝」と書かれていたようですね。
好物の「鉄火巻」から「てづかまき」の名前が生まれたそうで、手塚さんのチャーミングな一面が顔をのぞかせます。
手塚マキさんは、埼玉県出身。
小中学校時代の成績はオール5だったという手塚少年は、「医師」になるという夢を抱き、進学校・川越高校に入学します。
川越高校と言えば、埼玉県ではトップクラスの進学校。
公立の男子校で、偏差値は70。東大にもコンスタントに進学者を出すという優秀な高校です。
勉強はもちろん、スポーツも盛んで、手塚さんが取り組んだのはラグビー。
「ラグビーばかりしていて…」という本人の言葉もありますが、志望していた医学部には残念ながら不合格となり、一浪して中央大学理工学部に進みます。
しかし、ここが人生の転機でした。
東京に暮らし、浪人している時に始めたアルバイトが水商売。
軽い気持ちで飛び込んだ「ホスト」の世界でしたが、やってみると、生半可な気持ちでやるものではないと思ってしまった手塚さん。
大学を中退し、ホストの世界に飛び込んだのです。
手塚マキが歌舞伎町で成功した理由
大学に行くよりも人間的に成長できる。
人間として強くなれるのでは?
こう直感し、ホストの世界に飛び込んだ手塚さんは、あの人気店、新宿の「スティンガー」に入ります。
そこから、わずか1ヶ月。
またたく間に、スティンガーのナンバーワンホストにのぼり詰めました。
そして、26歳の時には独立し「smappa!(スマッパ)」をオープンさせます。
もちろん順風満帆なホスト人生ではなかったようです。
でも、そこには大きな2つの転機があったように思います。
①社訓ができたいきさつ
一つは、smappa!オープンから2年経ったときのこと。
目をかけていた稼ぎ頭のホストが突然店を辞めたのだとか。
ホストたちと一緒にその日を楽しむことを考え、特に店舗経営のビジョンなども持たずにやって来ていた手塚さんだっただけに、打ちひしがれた日々を過ごしていたそうです。
そんなある日、一番人気のないホストが「自分はどこにも行くところがない。ここで働かせてくれ」と泣きついて来たと言います。
そこで、目の覚めた手塚さん。自分には責任があることを自覚します。
そして、みんなのためのホストクラブを作ろう、と考え、
「人として成長する会社」
「チームでことを成し遂げる」
を社訓としたのです。
②ホストへの偏見
もう一つは、2004年に起こった新潟中越地震。
手塚さんは、仲間の経営者4人で、営業を終えたその足で、新潟県庁にタクシーで乗り付けたそうです。
そして、一人100万円ずつ。400万円を寄付したのです。
内心、ホストだし、どうせ偽善だろうと言われることを覚悟していたそうですが、被災地で会った人たちは職業など聞くこともなく、心から感謝してくれたのだそう。
ここで手塚さんは気づいたそうです。
「ホスト」という職に偏見を持っていたのは、ホストである自分たちだったんだと。
ホストであることを真に受け入れることができるようになった手塚さんは、
「社会で自分たちホストはどうやって生きることができるか」を考えるようになったと言います。
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手塚マキがかっこよすぎる!!
ホスト界を牽引する手塚マキさん。
元々優等生だった少年時代。
高校時代はラグビーに熱中したものの、大学受験で医学部進学を断念。
中央大学に進学するも、ホストの魅力に魅せられ、歌舞伎町の男となりました。
歌舞伎町という狭い社会、ホストというマイノリティのコミュニティの中で生きながらも、
手塚さんのその目の先に見えているものは、とてもグローバルで、深みを感じます。
中でも、私が共感したのは「人を育てる」ことをライフワークとしていることです。
ソムリエの講習会を店で開いたり、短歌をよむ会を開催したり、ゴミ拾い活動をしたり。
普通のホストクラブ経営者では、考えの及ばないものばかりです。
でもさまざまな教養を身に着け、社会に積極的に関わりながら、ホストとしてのコミュニケーション力を磨いていく。その力は、これからの社会で大きく役立つと手塚さんは言っています。
まさに、その通りだと思います。
これから、AIがさらに発達し、人間の世界に侵蝕してきます。その時、AIができないことは、まさにこういうコミュニケーションですよね。
人と人が暮らす世の中ということに変わりがないなら、その会話や関わりの端々に気を配れるか、思いやりをもてるかというのが、これからの世の中こそ求められるものだと思います。
多様性が叫ばれる世の中、手塚さんの周囲には、特にいろんな境遇の人たちが集います。
自分と同じ考えの人ばかりだと楽しくない。
そう話す手塚さんは、根っからの人好きなのでしょう。
本当にステキな方です。
ますます、その行動に目が離せません。
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